小梅版現代着物の基礎知識その5
今すぐ着るにはどうすればいいの?
さて、着物と帯は手に入った、種類や格や、季節のことも分かったところで、いよいよ着物を着てみましょう!といっても、まだ自分では着付けができない人が今すぐ着るには、どうしたらいいでしょうか?
○着せてもらう
はい、これで今すぐ着られますね。着付けができる人に、着せてもらいましょう。身近に着せてくれる人がいなければ、美容院や着付け師さんに頼めば着せてもらえます。相場は普段着で5000円、晴れ着で7000〜1万円くらいのようですが、地域やお店によっても差があります。自分で着られなくても今すぐ着られますし、凝った帯結びなど自分でできないことをリクエストすることもできるのが利点。ただお金がかかったり、人に着せてもらうと着付けが苦しかったりすることも時々あります。
○着方を覚える
これは“今すぐ着る”じゃないかもしれません。自分で着られるように、着方を覚えるのです。着付け教室に通って先生に教えてもらう。DVDや動画、本などで独学することもできるでしょう。街の呉服屋さんが、無料や、それほどでもない料金で着付け教室をしていることもあります。着物を着られる親や友達に教えてもらってもいいですね。
手順だけなら、だいたい1〜3時間くらいで覚えられます。そのうえで、外出できるレベルまで一人で着られるようになるには、もう5〜10時間、さらに、半年あいても体が着方を覚えていて、いつでも着られるようになるには50時間程度練習すると身に付きます。
着付けは車の運転と同じ、とよく言われますが、免許をとっても実際に運転しないでいるといつまでも上手にならないのと同じで、着付けも手順を覚えただけではまだ不十分で、何度も着て慣れてはじめて、苦も無くサラッと着られるようになるものです。
習い始めのころは、レッスンを1週間以上あけると振出しに戻りますし、家で復習してレッスンに臨むと上達も早いです。それから、何時までに着物着て家を出る、というような、抜き差しならない状況が一番良い練習になります。着付けはとにかく回数。コツもあるけど、コツより回数です!
○着られる工夫がしてある着物を着る
んっ?それはどういうこと?
はい、それは、例えば小梅が作っているセパレート着物のような着物や、二部式帯のように、自分で帯が締められない人でもなんとかなる帯などを使うということです。
着物が自分で着られるかどうかというのは、着物を着たい人にとっては結構なハードルです。着たいけど着られない、でも着たい!そんなときは、小梅のようなセパレート着物や、そのほかにも着付けができない人も簡単に着られる工夫をした着物や帯を利用すれば、今すぐ着られますよ。普通の着物に挫折するくらいなら、セパレート着物や二部式帯から始めて、だんだんと普通の形の着物や帯にチャレンジしていくのもいいと思います!
→その4・用途と選び方
→その6・着付けのお悩みあれこれ